お知らせ

【さごんヴィレッジ1カ月滞在記】京都から田中瑠莉さん♪

中長期滞在プランで1カ月滞在いただいた、田中瑠莉さん♪
京都大学大学院で研究をされています。
感想文を書いてくださったので、シェアさせていただきます!小説のような表現も、素敵ですね!
すでに、スタッフは瑠莉ちゃんロスになっております。またお会いできる日を楽しみにしています~
※旅立ちが寂しくて、1人ひょうきんな顔をしています(笑)

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皆様、こんにちは。
ツシマヤマネコの保護活動について調べている、
大学院生の田中瑠莉(るり)と申します。

今回は、地域の人たちの生活とヤマネコを含めた自然環境との関わりについて調べるために
佐護に1カ月ほど滞在しました。対馬地球大学には様々な方が立ち寄り、その度に紹介してくださったため、
短期間ながらも多くの方と知り合うことができました。
また、ドミトリーに宿泊していたため、旅行で訪れた方との会話もはずみ、非常に充実した1カ月を過ごすことができました。

滞在中、地域の皆様には大変お世話になりました。不便がないか細やかに気を遣ってくださり、
ドミトリーに勉強スペースまで導入していただきましたし、更には美味しいご飯をご馳走になったり、
畑仕事やシイタケの菌打ちと収穫など様々な体験にも誘っていただいたりと、
人のやさしさに触れ、五感で佐護を楽しむことができました。本当にありがとうございました。

佐護や周辺の地域には、長らく地域に携わり次世代への継承に意欲的な方も、
島外から移住されてきた方も多く、とても賑やかな地域のように思います。
私も1カ月の滞在を通して、多くのかけがえのない情景と出会うことができました。
美味しい匂いと暖かさに満ちた厨房、シイタケの菌を打つ金槌の澄んだ音が響く冷ややかな森、

陸にあげられたばかりの魚たちの着物のように艶やかな色彩、
鍬がひっかく土の重みと種芋が眠る畝の達成感、窓を強くたたく風につられるように表情を移ろう天気、
晴天の下をねり歩いた田んぼわきはよく見ると様々な生き物の痕跡が秘められていて。
これらの景色には、常に、賑やかな会話や生き生きとした人びとの姿、積み重なった記憶が伴っていました。
地域の方と時間を共にするなかで、それぞれの思いを知り、楽しさだけでなく厳しさや苦労を含め
対馬で生活することの手触りを感じることができたのではないかと思います。
ツシマヤマネコだけでなく、人の生活と結びついた素敵な風景が続いていくことを心から願っております。

改めて、皆様どうもありがとうございました。次は5月末あたりに再訪する予定です。
荒涼として、郷愁をかきたてる対馬の冬も好きですが、昼間に少しずつ感じた春の訪れには期待してしまいます。
ヤマネコ米の田植えイベントに参加することができればと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
朝食をつくりながら眺めた佐護の景色がすでに懐かしくなりそうです。